あなたの心と体の健康を改善する「ペットパワー」6つのポイント
世界で唯一、遺伝子と腸内フローラの検査結果を統合したレポートを提供しているパーソナライズドヘルスソリューション企業、Atlas Biomed(本社:英国 ロンドン、CEO:セルゲイ・ムシエンコ、子会社:アトラス日本合同会社(住所:東京都渋谷区、代表者:セルゲイ・ミュシエンコ、以下 Atlas Japanは、Atlas Biomedに所属する、人と微生物の関係を研究しているロス・カーヴァー・カーターが8月23日に執筆した、「心と体を改善するペットパワー」に関する考察レポートの抄訳を発表した。
8月26日は、人間の最良の友である犬を祝う「国際ドッグ・デー」です。この日に伴い、犬を飼うことで得られる血圧の低下、幸福感の向上、死亡率の低下など、心身の健康効果を関連論文とともにまとめました。
目次犬は人間の最良の友
盲導犬や地雷探知、麻薬探知やソリの引き手など、犬はさまざまな場面で人間の役に立っています。しかし、それ以上に、私たちの多くは犬を家族のように思っています。
古代ギリシャの市民が毛皮の友達を偲んで書いた墓碑銘に、人と犬との特別な絆を見ることができます。
<https://www.thedodo.com/9-touching-epitaphs-ancient-gr-589550486.html>
墓碑には「15年前、この手であなたを連れ帰った時の喜びと同じように、あなたを安らかな眠りにつかせるために、私は涙を流しています」と記されていたのです。1万5千年前、人類はすでに犬を親密なパートナーとして扱っていたことが、当時の埋葬地で人間と一緒に発見された犬の遺体から示唆されています。また、ある遺跡では、犬が怪我をした跡が残っており、主人に何度も看病してもらったことがうかがえます。
<https://en.wikipedia.org/wiki/Origin_of_the_domestic_dog#Bonn-Oberkassel_dog>8月26日の「国際ドッグ・デー」<https://www.nationaldogday.com/>は、犬の友達を祝福し、犬を飼うことへの意識を高めるキャンペーンです。そこで今回は、血圧の低下、気分の向上、死亡率の低下など、犬を飼うことで得られる心身のさまざまな健康効果に光を当てます。
ただし、犬を飼うのは、長期的に世話をする時間的・経済的な余裕がある場合に限るということが重要です。犬の世話をするという責任は、やりがいのある、しかし重い決断であり、軽く考えてはいけないのです。ちなみに日本の「ドッグデー」は11月1日、ワンワンワンの日だそうです。<雑学>
地球を周回した最初の動物は犬のライカで、1957年に低軌道に打ち上げられたロシアの野良犬です。犬を抱きしめると、気分が良くなる化学物質のカクテルが誘発される
犬を抱くことは、セロトニン、ドーパミン、オキシトシンなどの幸福ホルモンを増加させます。
<https://www.sleepfoundation.org/animals-and-sleep/sleeping-with-pets>
オキシトシンは、一般に「抱擁ホルモン」として知られています。この化学物質は社会性のあるすべての哺乳類に存在し、絆を深めるのに役立っています。母親が生まれたばかりの赤ちゃんに母乳を与えるときに多量に分泌されます。その結果、幸福感や睡眠の質を向上させることができるのです。ストレスが腸の健康問題を悪化させることを考えると、ペットの添い寝は腸だけでなく、心も穏やかにしてくれるかもしれません。
犬の飼育は心臓の健康増進と関連する米国心臓協会が発表した研究
<https://newsroom.heart.org/news/dog-ownership-associated-with-longer-life-especially-among-heart-attack-and-stroke-survivors>
によると、犬を飼っている人は、心停止や脳卒中などの重大な健康上のイベントからの回復が良好であることがわかりました。興味深いことに、犬の飼育は、トリグリセリドやコレステロール値の低下と同時に、血圧の低下にもつながっており、これらの健康増進のメカニズムが示唆されています。さらに、犬を飼うことで全死亡率が24%低下することもわかっており、運動量の増加や孤独感の軽減が関係していると考えられています。
犬は運動する機会を与えてくれる犬は、飼い主に朝起きて出かける気にさせる、究極のワークアウト仲間になります。アメリカ心臓協会の報告によると、犬を飼っている人は、犬を飼っていない人よりもフィットネスの目標を達成する可能性が高いそうです。
<https://www.heart.org/en/healthy-living/healthy-bond-for-life-pets/pet-owners/a-dog-could-be-good-for-your-heart>子供と同じように、犬も私たちに食事や運動を頼ってくるので、私たちがその気にならなくても、犬は私たちを励ましてくれます。このような理由から、犬は、特定の精神的な健康状態にある人の健康管理を助けることができるのです。とはいえ、犬に定期的にエサをあげたり、散歩をさせたりすることができないようであれば、飼い主としては適していません。
犬は孤独感(とそれに伴う健康リスク)を軽減できる
孤独は精神的な健康に悪影響を及ぼしますが、身体的な健康にも大打撃を与えます。例えば、孤独感は血圧の上昇、免疫力の低下、死亡率の上昇と関連しています。これは、孤独が身体活動の低下、睡眠障害、抑うつ症状を引き起こし、健康問題につながるからだと研究者は考えています特に高齢者などのリスクが高いグループでは、犬がそばにいることで孤独感が軽減されることが研究により示唆されています。
さらに、犬は飼い主が他の人間ともっと交流することを促し、孤独に関連する身体的な健康リスク(高血圧やコレステロールなど)に対する抵抗力をさらに高めます。ヨーク大学が行った6,000人を対象とした調査によると、90%の人がパンデミック時にペットを飼うことで孤独感が軽減され、精神的な健康状態が改善されたと回答しています。
<雑学>
ある研究
<https://blogs.biomedcentral.com/on-biology/2018/04/19/ever-feel-gut-dog-common-realized/>
によると、犬と人間は腸内フローラにおいて多くの共通点があり、豚やマウスと人間よりも微生物レベルで似ているそうです。研究チームは、犬の腸内フローラを人間の微生物のモデルとして使用する可能性を示唆していますし、その逆もまた然りです。犬はヒトの快眠を助ける可能性がある
毛皮を触るとよく眠れるという人はいませんか?そう思うのはあなただけではありません。ある研究
<https://blogs.biomedcentral.com/on-biology/2018/04/19/ever-feel-gut-dog-common-realized/>
では、女性は犬のそばで眠ると、より快適で安心できると報告されています。その理由は簡単です。まず、犬は飼い主に盗難を知らせたり、脅威から身を守ったりすることができます。数千年前、犬は外敵やその他の危険から家を守るための警報機として使われていたようです。また、特別な訓練を受けた犬は、心的外傷後ストレス障害を持つ人の悪夢の影響を和らげ、悪夢を感じた飼い主を優しく起こしてくれることもあります。最後に、子犬に寄り添うことで、気持ちの良い化学物質が放出され、寝る前にリラックスしてくつろぐことができます。
<注意点>
犬と一緒に寝ることは健康上の利点がありますが、危険もあります。特に、5歳未満の子供、65歳以上の人、免疫不全の人は、人獣共通感染症に感染するリスクが高くなります。
<https://www.cdc.gov/healthypets/keeping-pets-and-people-healthy/how.html>
そのため、これらの層には、動物とは別に寝るほうが良いと考えられます。子犬をベッドに入れると、寝ているときに転がる可能性があるので注意が必要です。犬と一緒に育つと、アレルギーのリスクを減らせるかもしれない
幼少期にペットに触れることで、子どものアレルギー発症のリスクが下がるという研究もあり、ある研究
<https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12190366/>
では、生後1年間に2頭以上の犬に触れることで、特にブタクサやブルーグラス、ダニに対するアレルギーのリスクが下がることが報告されています。また、猫派の方も、同じ効果があると聞けば、嬉しくなるのではないでしょうか。別の研究
<https://microbiomejournal.biomedcentral.com/articles/10.1186/s40168-017-0254-x>
では、猫や犬などの毛皮で覆われたペットに早くから触れることで、ルミノコッカス菌やオシロスピラ菌が増加し、肥満やアトピー(針刺し試験でアレルギー反応が陽性)のリスク低減につながることが明らかになりました。
腸内細菌は、免疫系を発達させ、無害な侵入者を攻撃し、無害な化合物を無視するように免疫細胞を調整することがよく知られています。犬はより多様な細菌に触れさせることで、免疫教育の質と範囲を高めているという説もあります。まとめ
- 1万5千年前の考古学的遺跡から、人類はすでにイヌと特別な絆を持ち、イヌを人間の親族と一緒に埋葬していたことが明らかになりました。
- 8月26日の「ナショナル・ドッグ・デイ」は、犬の飼い主を称え、犬の飼育に関する意識を高めるためのキャンペーンです。日本版の犬の日は11月1日(ワンワンワンの日)です。
- 犬を飼っている人は長生きし、血圧やコレステロール値が低いという研究結果もあり、犬には心身の健康にさまざまなメリットがあります。また、犬を飼っている人は、脳卒中や心臓発作などの大きな健康上の問題から回復しやすいようです。
- 犬を飼っている人は、毎日の運動目標を達成する可能性が高く、健康増進のメカニズムが示唆されています。
- 犬をなでると、オキシトシン、セロトニン、ドーパミンなどの快感物質が生成され、ストレスを軽減し、穏やかな気持ちになります。犬は孤独感を軽減し、関連する健康リスクを最小化することができます。
- 犬を飼うことは大きな決断であり、軽々しく決めるべきではありません。しかし、犬を飼うことは、あなたの健康に役立つかもしれない、深いやりがいのある経験です。
免責事項:この記事は情報提供のみを目的としたものです。専門的な医学的アドバイス、診断、治療の代わりとなるものではありません。
犬を飼うことで得られる血圧の低下、幸福感の向上、死亡率の低下など、心身の健康効果が明らかに|アトラス日本合同会社