奈良市では「犬猫の殺処分ゼロ」を目標に、様々な取組を推進し、令和3年度も、自然死・安楽死を除いて「殺処分ゼロ」を達成したことを発表した。
奈良市では「犬猫の殺処分ゼロ」を目標に掲げ、保護犬・保護猫の引取数減少や新たな飼い主への譲渡機会の拡大に向けた様々な取組を推進してまいりました。令和3年度も、自然死・安楽死を除いて、「殺処分ゼロ」を達成し、令和元年度から3年連続での達成となりました。
これは行政のみだけでなく、市民や民間事業者、動物愛護団体等の方々の協力を継続して得ながら保護犬・保護猫の譲渡活動などに取り組んできた結果であり、今後も殺処分ゼロを継続して達成できるよう、取り組んでまいります。
- トピックス
〇本市における自然死・安楽死(※1)を除く殺処分数(※2)は、平成20年度には663件あったが令和元年度に初めて「ゼロ」を達成し、令和3年度まで「ゼロ」を継続。
〇令和3年度には、飼い主のいない猫の「不妊去勢手術補助金」の一頭当たりの上限を10,000円から12,000円に増額し、手術頭数は84頭から188頭に大幅に増加した。
〇TNR活動のさらなる推進のため、TNR活動ボランティア協力者謝礼制度を創設。
〇預かりボランティアの活動を支援するため、「預かりボランティア協力者謝礼」は79頭から82頭へ増加し「預かりボランティア医療費補助金」の実績は37頭から45頭へ増加し、制度を促進。
〇重度の疾病や負傷の犬猫に対し、高度でより良い治療が受けられるように動物病院を受診できる「負傷動物医療事業」を創設。
〇令和3年度に実施した、飼い主のいない猫の不妊去勢手術補助金や負傷動物医療事業、ボランティアへの支援などは、ふるさと納税の「犬猫殺処分ZEROプロジェクト」で頂いた寄付金(総額2696万円)の一部を活用。
※1 自然死・安楽死…負傷し治る見込みがない等、やむを得ず安楽死等をすること。
※2 殺処分…攻撃性や病気等があり、譲渡が難しいと判断し、処分すること。
- 1 犬・猫の収容と処分の推移
本市の犬・猫の収容数と処分数の推移を下記に示しました。
譲渡数と殺処分数の経年変化
上記の表の処分のうち、譲渡数と殺処分数の経年変化をグラフにしました。10年間で「殺処分数」がゼロになっているのがわかります。
補足:過去の取り組み
- 2 殺処分ゼロを達成するための取り組み
奈良市では、殺処分ゼロを引き続き達成するために、(1)引取数の減少・(2)飼養の充実・(3)譲渡の推進の3本の柱を掲げています。
(1)引取数の減少
◇飼い主のいない猫への不妊去勢手術補助金(平成30年8月開始)
これ以上不幸な猫を増やさないという目的の活動を推進するため、飼い主のいないネコへの不妊去勢手術費について、上限12,000円まで補助金を交付する。
※TNR活動・・・飼い主のいない猫を、Trap/捕獲し,Neuter/不妊去勢手術を行い、Return/元の場所に戻す。〈令和3年度実績〉188頭(前年度から104頭増)
補助金額2,017,780円(前年度から1,221,975円増)〈令和4年度予算額〉2,400,000円(12,000円/頭 200頭)継続
※令和3年度も同額◇TNR活動支援ボランティア制度(令和3年4月開始)
TNR活動を希望する方で、その実施が困難な方に対して支援を行う。〈令和3年度実績〉49件 245,000円
〈令和4年度予算額〉240,000円(5,000円/件 48件)増額
※令和3年度予算額 125,000円(5,000円/件 25件)\Pick Up/ふるさと納税の寄附金を活用しています
令和2年6月にふるさと納税の寄付メニューとして「犬猫殺処分ZEROプロジェクト」を追加しました。令和3年度から事業への充当を開始しています。頂いた寄附金は、補助金やそれに伴う事業運営等に活用します。〈寄附金実績〉
令和2年度 498件 1026万円
令和3年度 921件 1670万円
※うち330万円を令和3年度事業費に充当〈令和3年度の寄附金使い道〉
〇新規
TNR活動支援ボランティア協力者謝礼
負傷動物医療事業
譲渡ボランティア医療費補助金
〇拡充
飼い主のいない猫繁殖制限手術補助金
預かりボランティア協力者謝礼
預かりボランティア協力者医療費補助金
(2)飼養の充実
◇預かりボランティア制度(平成30年7月開始)
登録した預かりボランティアが保護された生後2か月未満の幼齢猫や、人馴れしていない犬猫を預かり、ミルク給餌や排泄、人馴れなどの世話を行う。預かりボランティア登録者数
〈令和3年度実績〉25人(前年度実績:21人)預かりボランティア協力者謝礼(令和2年4月開始)
ボランティアに1頭につき1日200円(最大30日)の協力者謝礼を支給する。
〈令和3年度実績〉82頭 382,800円(前年度実績:79頭 374,600円)
〈令和4年度予算〉1,050,000円(600円×700日、300円×2,100日)増額
※令和3年度予算額 540,000円(200円×30日 90頭)預かりボランティア医療費補助金(令和2年4月開始)
ボランティアに預託期間中の医療費を、上限5,000円まで補助金を交付する。
〈令和3年度実績〉45頭 183,076円(前年度実績:37頭 134,349円)
〈令和4年度予算額〉990,000円(8,000円/頭 80頭、35,000円/頭 10頭)
※令和3年度予算額 450,000円(5,000円/頭 90頭)増額◇負傷動物医療事業(令和3年4月開始)
重度の疾病や負傷の犬猫が、高度でより良い治療が受けられるように、動物病院で治療を行う。
〈令和3年度実績〉12頭 777,555円
〈令和4年度予算額〉858,000円 増額
※令和3年度予算額 851,000円
(3)譲渡の推進
◇譲渡ボランティア制度(平成27年3月開始)
登録したボランティアに保護犬・保護猫の譲渡を委託し、譲渡までの適切な飼養管理を行う。譲渡ボランティア登録者数
10団体及び3人(前年度と同数)譲渡ボランティア協力者謝礼(平成30年8月開始)
飼養管理に要した費用として、1頭につき1日200円(最大30日)を支給。
〈令和3年度実績〉9頭 支給額 54,000円(前年度実績:24頭 144,000円)
〈令和4年度予算額〉300,000円(200円×30日 50頭)継続
※令和3年度も同額譲渡ボランティア医療費補助金(令和3年4月開始)
譲渡ボランティアへ譲渡した犬猫の病院受診費用(健康診断を除く)を支援し、譲渡ボランティアの負担軽減を図る。
〈令和3年度実績〉 0頭 支給額 0円
〈令和4年度予算額〉150,000円(10,000円/頭 15頭)継続
※令和4年度も同額◇犬猫パートナーシップ店制度(平成30年4月開始)
認定店は、終生飼育をすることなどを購入者に誓約してもらい、マイクロチップを装着して犬や猫を販売し、本市の犬猫譲渡制度の取組みについて広報する。
・認定店舗数は4店
・誓約書を書かれた件数 約400件 累計 約1,800件◇譲渡動物不妊去勢手術補助金(平成29年5月開始)
保健所から譲渡した犬猫の不妊去勢手術に対して、上限5,000円まで補助金を交付する。
〈令和3年度実績〉77頭 支給額 385,000円(前年度実績:78頭390,000円)
〈令和4年度予算額〉 350,000円(5,000円/頭 70頭)継続
※令和3年度も同額
- 関連情報
〇犬猫殺処分ゼロを3年連続で達成しました(令和4年4月12日発表)
https://www.city.nara.lg.jp/site/press-release/141846.html〇譲渡候補動物(保護犬・保護猫)
https://www.city.nara.lg.jp/soshiki/97/10799.html〇犬または猫の譲渡の委託
https://www.city.nara.lg.jp/soshiki/97/7967.html〇犬猫パートナーシップ店制度
https://www.city.nara.lg.jp/soshiki/97/7965.html〇飼い主のいない猫(野良猫)不妊去勢手術補助事業
https://www.city.nara.lg.jp/soshiki/97/10848.html〇奈良市ふるさと納税
〈ふるさとチョイス〉
https://www.furusato-tax.jp/city/usage/29201
〈楽天ふるさと納税〉
https://www.rakuten.co.jp/f292010-nara/
【奈良市】犬猫殺処分ゼロを3年連続で達成しました|奈良市役所
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000170.000036429.html